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投稿:2012年09月10日
カテゴリ:生活
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2012年9月9日21:00にNHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 追跡 復興予算 19兆円」が放送されました。膨大な金額とも言える復興予算19兆円にも関わらず、被災地では復興は進んでいません。一体この19兆円は何に使われているのか?NHKが膨大な資料を元に調査した復興予算の衝撃の行方に迫りました。
まず、大前提として復興予算19兆円のうち10.5兆円が増税によって賄われます。もちろん、増税自体は国民全体にとって嫌な事ではありますが、復興の為ならと思っている方が多いのではないでしょうか?しかし、その使い道がおかしな状況になっていたら?
▼3次補正9兆2000億円に対し各省庁から復興の為、様々な予算を要求。しかしその実態は・・
文化省「治安強化だ!」⇒国立競技場の補修費等に約3億3000万円
経産省「省エネ事業が必要だ!」⇒燃料電池車の研究開発費等に約15億円
法務省「復興人員確保だ!」⇒刑務所の職業訓練費等に約2800万円
農水省「対外治安強化だ!」⇒反捕鯨団体対策費等に約22億8400万円
沖縄県「今期は復興予算で」⇒通常の道路予算で行われてきた工事がなぜか復興予算で約5億円
外務省「海外とのキズナを深めよう!」⇒海外の若者を1万人招待する計画費等に約72億4700万円
更に、経産省に振り分けられた予算が1.2兆円なのだが、内3000億円が「波及効果枠」として3000億円が立地補助金等に使われるのだが、認可した501件中岩手・宮城・福島はなぜか30件しかない。それ以外は震災に関係ない場所で使われているという。例として仙台に営業所を置くコンタクトレンズメーカー岐阜工場へ設備投資などとして使われているそうです。
▼上記した無駄とも思える場所に予算を配分しているのに、現地では予算がおりない?
経産省によるグループ補助金(複数の震災にあった事業者同士で申請する事が出来、通常4分の3まで補助金が出る。)の予算は約2000億円。
岩手県は国に復興費用として255億円を申請。しかし、実際は約150億円しか配分されない状況に。その結果多くの方が補助金をもらえずにいる。壊滅的な被害を受けた岩手県大槌町の前川剛さんは、商店街の仲間とグループ補助金を申請するも、波及効果が少ないと考えられ申請は見送りになってしまう。前川さんは「正直、先が見えない。首吊る覚悟で借金しないとできない状態」と語る
厚労省の地域医療再構築事業の予算は720億円。
津波で壊滅的な状況になった宮城県気仙沼市の村岡正朗医師は現在も医者不足の地元に留まり、一人一人の患者へ往診しているという。720億円の内、160億円は緊急性の高い施設の復旧の為に使われるのだが、対象は公立病院がほとんどで村岡医師のような町医者には殆ど申請が通らないという。村岡医師は診療所を再建するために9000万円必要でしたが、1470万円しか通らず。また、設備費を購入するためなどを合わせて計2億円の借金になってしまったという。
使われるべき所で使われず、必要のない所で使われる。一体何のための復興予算19億円なのか?一体何のための誰のための増税なのか?疑問に思わざるおえません。この放送内容は9月12日(水)の深夜(13日午前)0:25にNHK総合で再放送する予定みたいなので、見逃した方は9月12日にご覧下さい。