Yahoo!ショッピング手数料無料化について色々とまとめてみた

2013年10月7日、Yahooの孫正義社長から重大な発表がありました。
キャッチコピーは「eコマース革命」

内容はYahoo!ショッピングとYahoo!オークションでの手数料無料化です。今回はYahoo!ショッピングや最大手の楽天市場、Amazonの手数料や市場規模など色々とまとめてみました。これからネットショッピングを開業したいという方の参考になればと思います。

Yahoo!ショッピング、楽天市場、Amazonシェア比較

▼市場流通規模2012
楽天市場流通規模 1.446兆円
Yahoo!ショッピング流通規模 3,082億円
Amazon市場流通規模 7,300億円

▼出展店舗数2012
楽天市場出店店舗数:40,735店
Yahoo!ショッピング出店店舗数:20,431店
Amazon不明

▼1店舗平均月商
楽天市場1店舗当たりの月商:296万円
yahoo!ショッピング1店舗当たりの月商:151万円
Amazon不明
現状ではやはり楽天が大きくリードしているイメージ。少々業態は違いますがAmazonの市場規模もかなり大きいです。Yahoo!ショッピングは楽天の5分の1程の規模で、店舗数や店舗数あたりの売上も半分程度。今回の無料戦略がすぐにはシェアに反映する事は無いとは思いますが、今後Yahooがショッピングに力を入れていくのは明白。ECサイトがどのように変わっていくのか楽しみです。

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3社のサービス内容比較

ECサイト大手3社のサービスを比較。楽天からは最も多く使われているがんばれプランとスタンダードプラン。Amazonからは大口出品の場合のサービス内容となっています。

項目楽天がんばれプラン楽天スタンダードプランAmazonYahoo!ショッピング
月額費用19,50050,0004,9000
商品手数料3.5%~6.5%2.0%~4.0%8%~45%0
登録可能商品5,00020,000無制限無制限
カード決済手数料2.65~3.6%2.65~3.6%商品手数料内3.24%

それぞれのサイトでサービス内容が異なります。楽天の月額費用は半年分、一年分を初期に支払わなくてはいけませんので初期費用が高いイメージ。Amazonは決済手数料が商品手数料に含まれているとはいえ、手数料が高め。Yahoo!ショッピングは今後、カードを含む決済手数料のみに費用がかかる。

3社の売上、手数料、粗利比較

ざっくりとした計算式です。同じ売上金額と仕入金額で比較してみます。支払い方法はカード決済100%とし、アマゾンはカード決済0円。yahoo!ショッピングは3.28%。楽天は手数料がカードにより異なるので3.3%に設定。アマゾンの商品手数料は8%~45%ですが、ほとんどの商品が15%でしたので15%で設定しました。
▼売上100万円、商品仕入代金50万円とする。

項目楽天がんばれプラン楽天スタンダードプランAmazonYahoo!ショッピング
売上1,000,0001,000,0001,000,0001,000,000
仕入500,000500,000500,000500,000
月額費19,50050,0004,9000
商品手数料59,50043,000150,0000
カード決済手数料33,00033,000032,400
粗利388,000374,000345,100467,600

▼売上300万円、商品仕入代金150万円とする。

項目楽天がんばれプラン楽天スタンダードプランAmazonYahoo!ショッピング
売上3,000,0003,000,0003,000,0003,000,000
仕入1,500,0001,500,0001,500,0001,500,000
月額費19,50050,0004,9000
商品手数料164,000114,000450,0000
カード決済手数料99,00099,000097,200
粗利1,217,5001,237,0001,045,1001,402,800

当たり前ではあるが、手数料がほとんど無料なYahoo!ショッピングが一番粗利率が大きくなります。今後ネットショップを開きたいという場合にはYahoo!ショッピングから始める人も増えるかもしれません。

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Yahoo!ショッピングはどう変わるのか?

Yahoo!ショッピングは今回大きな料金改定を行い、ほとんどの手数料が無料となりました。しかし、懸念点もやはりあります。それは、今後Yahoo!ショッピングの売上の主軸を広告にするという点。
Yahooの広告と言えばパッと思いつくのがリスティング広告やバナー広告。しかしYahoo!ショッピングの主軸を広告にするという事はそれらの広告だけでなくショッピング内でも様々な広告プランを用意している可能性があります。(すでにあるが、これがどう変わるのか?増えるのか?)
ショップオーナーとして気になる所は商品を売るのに必要な広告費ではないでしょうか。広告費が高くなれば、手数料が無料でも他サイトより粗利が薄くなる可能性もあります。
また、一見新規参入しやすいように見えるYahoo!ショッピングですが、粗利が大きくなるのは古参も一緒。同じ商品を扱った場合古参が豊富な資金力で広告を多用した場合、新規参入店の勝ち目はなくなります。やはり、最終的にはどれだけ独自商品や顧客のニーズに合った良い商品を提供できるかが鍵かもしれません。(サービスが変わろうとも、いつの時代も結局ここが大事ですね。)
Yahoo!ショッピングの新規登録開始は12月から。Yahoo!ショッピングの行く末がどうなるのか、今後も注目が集まりそうです。

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